ホテルに一歩足を踏み入れるとそこにはレトロな世界が広がっていた。なんだか、タイムトリップしたみたいーー。そんなホテルに一度は泊まってみたいと思いませんか。
レトロな魅力にあふれているけど、古臭さはなくて、サービスもgood。昔風でありつつ、いまを生きるゲストを満足させるサービスを備えたバンコクのおすすめホテルを5軒ご紹介します。
目次
古いお茶屋さんの建物を活かしたオープンしたてのレトロホテル、1905ヘリテージコーナー
場所:カオサンから徒歩10分
住所:68 Phraeng Phuthon Road San Chao Por Suea, Phra Nakhon
料金:1泊1万2000円〜
オープンしたのは2018年1月。でも建物自体が誕生したのは1905年。100年余りの歴史を持つ元お茶屋さんの建物(ショップハウス)を生かして再生した、なんともレトロなホテルが1905ヘリテージコーナーです。
場所はバンコクの旧市街のどまんなか。ワット・ポーや王宮までは歩いて約10分。ワット巡りにもいいですが、交通の便としては決して良くはありません。むしろ悪い。
ついでにいうと、カオサンからも近くて歩いて10分ほど。でもカオサンの喧騒とは無縁です。いいですね。このたたずまい。この外観。風情あります。
内部も当然、レトロクラシック。
美しさにため息がもれますが、びっくりするのがこのホテル、部屋数がなんと3つしかありません。たった3室です。
これはスーペリアクイーンルーム。広さは23㎡。
こちらはスタンダードクイーンルーム。広さはわずか13㎡。狭いことは狭いですが、一人だったら必要にして十分。珈琲や紅茶メーカーも揃っているし、バスローブもついている。
1泊1万2000円〜という料金は高いように見えますが、空港送迎&朝食付き。家具や調度品一つ一つにこだわり抜いて、独特の世界観を創り上げているレトロホテルだと考えれば、まあ許せるかも。
ここに滞在したら時間の流れが違ってきそうな予感がします。この体験も「価値」と見るべきなのでしょう。
バンコクの知られざる魅力に触れたい、といったバンコクリピーターの方におすすめのホテルです。
バンコク旧市街のど真ん中(なので交通の便は良くない)
エメラルド寺院や王宮から徒歩10分
ワット巡りにぴったり
昔のお茶屋さんの建物(ショップハウス)をリノベした建物
部屋数はわずか3室
家具や調度品など徹底したこだわり
チャオプラヤー川沿いのお寺の中にたたずむレトロワールド、ロイラロンホテル
場所:MRTフアランポーン駅から徒歩10分
住所:1620/2 (inside Patumkongka Rachaworawiharn Temple), Songwat Road
料金:1泊1万2000円〜
MRTフアランポーン駅から歩いて10分ほど。チャオプラヤー川沿いのお寺の中に静かにたたずんでいるのがロイラロンホテル。
得難い光景ですよね。川面がすぐそば。本当に間近です。お寺の中という立地にもそそられます。
築100年以上という古い倉庫を改造したウッディな造りは、一見、ホテルというよりゲストハウス。
でも、オーナーさんの趣味を反映した家具や調度品はよく手入れされていて、独特の世界を形成しています。センスがいいので、全体のデザインにほころびがないんですね。ちょっと昔の映画のセットに入り込んだような感覚かも。
お部屋は20㎡〜。決して広くはないですが、行き交う船を眺めながらのんびり過ごすならこれぐらいでちょうどいいのかもしれません。
難をいえば、アクセスがあまり良くないこと。
お寺の中にあるので場所がわかりづらく、たどりつくのに一苦労…なんて方も多いです。タクシー運転手に場所を告げてもわかってもらえなかったという人も。
が、裏を返せばそれだけひと目に触れにくい迷宮的世界だということ。100年以上も前のバンコクにタイムトリップしたような感覚が得られるホテルではあることは確かです。
交通の便が悪いにも関わらず、泊まった方の満足度は高い。それは、こうしたユニークな世界に浸りたいという目的を持って滞在する人が多いからでしょう。
バルコニーにはハンモックもありますよ。朝、日中、夕焼けと異なる表情を見せるチャオプラヤー川を見ながらリラックスしたいー!という方にはおすすめです。
場所がわかりづらい
ホテルの近くはやや寂しいかも
迷宮に迷い込んだような印象のレトロワールド
センスの良い、よく手入れされた家具や調度品
川面がすぐ近く
川を見ながら贅沢な時間が送れる
アンティークな空間と自転車貸し出しがうれしい!オールドキャピタルバイクイン
場所:カオサンから徒歩15分、センセーブ運河のボート乗り場はすぐそば
住所:609 Pra Sumen Road, Pra Nakhon, Bangkok
料金:1泊1万3000円〜
自転車の貸し出し、夜の自転車ツアーなど、自転車派にはうれしいサービスを取り入れているレトロホテルが、オールドキャピタルバイクイン。その名の通り、古い首都(このへんはかつてのバンコクの中心地)にある自転車(バイク)ファンのためのお宿(イン)です。
エントランスのドアを開けると、まるでレトロカフェ。
ちょっと雑貨店のような雰囲気もあります。でも使っている家具や什器がことごとくアンティークでかっこいい。
階段、時計、柱、引き出し、ドア、どれをとっても絵になります。がんがん写真を撮りたくなる空間ではないでしょうか。
壁の色とベッドの色とのコーディネーションがステキ。客室にはどれも上質感漂う家具が置かれていて、インテリアもそれぞれに異なります。ゲストにはベッドの上に毎晩異なるタイの雑貨がギフトとして置かれているとか。
壁にはこんな絵が描かれてます。
ちょっとユーモラスでレトロテイスト。
自転車が置かれているのはクィーン ロフトスイート(31㎡)。写真でわかるでしょうか。モニターをあえてブラウン管テレビのように演出しています。そうそう、昔はこんなでっかいテレビでしたよね。
こちらはファミリースイートで48㎡あります。優雅な夢を見れそうなインテリア。部屋は一番狭いタイプで23㎡なので、まあ標準的でしょうか。
自転車が無料借りられるのはいいですね。
当然ながら(?)自転車もスタイリッシュ。ピカピカにお手入れされているのがうれしいです。自転車を愛しているオーナーさんの気持ちが伝わってきます。
このホテルの周辺は歴史がある建物や風情のある一画があちこちに広がっているので、自転車での散策にはぴったり。自転車を使えばワットや王宮へも楽に移動できます。
交通量が半端ないバンコク中心部では絶対ムリなチャリでの町めぐり、ぜひ楽しんでみてください。
交通の便はあまり良くない
ただし運河のボートを使えば中心部まで楽々
同じテイストでセンスよく統一された家具やインテリア
絵になるスポット多し
プールはなし
自転車の無料貸し出しサービスあり
ゲスト向けに夜間自転車ツアーをホテル側で開催
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運河沿いの木造一軒家ホテル、サイアモティフブティックホテル
場所:ワンラン桟橋から歩いて15分ほど(BTSサパーンタクシン駅を降りてチャオプラヤー川エクスプレスボートに乗り、ワンラン桟橋で下船)
住所:79 Soi Watsrisudaram, Bang Khun Non Rd., Bangkoknoi
料金:1泊8000円〜
バンコク・ノーイ運河に面したサイアモティフブティックホテルは、オール木造の一軒家ホテル。チャオプラヤー川のワンラン桟橋から歩いて15分ほどの場所にあります。
決して便利な場所ではないし、日本人の滞在は少ないかもしれませんが、それだけにのんびりまったりできることは間違いなし。ワットアルンやエメラルド寺院などのワットめぐりをしやすい立地です。
建物は三階建て。なにせすべて木ですからね、どこか懐かしく温かみのある空間が広がっています。日本人には既視感があるかも。
インテリアのセンスがいいですね。ただの木造じゃない、単なる懐古趣味でもない。洗練されたレトロなインテリアです。
お部屋ははっきりいって狭いです。一番狭いタイプで12㎡。広い部屋でも25㎡しかありません。
でも、このホテル、滞在した人の評価がすごく高いんですよ。いわく、アメージングオアシスだった、本当のバンコクを垣間見ることができた、バルコニーからの川の長めが最高だった装飾が繊細で美しい、等など。
ご飯が美味しい、スタッフのおもてなしが最高だった、なんてコメントも多いです。
気の合の合う友人といっしょの滞在するのもいいし、シングルベッド1台の部屋もあるので、一人旅で利用するのも良さそう。こういうところに一人で滞在して、バンコクのちょっとレトロな光景にふれたら、心も体も開放されるのでは。
バンコクの中心部に出ていくにはちょっと不便なので(ボートを使わざるを得ない)、そこは覚悟したほうがいいでしょう。

でも、このホテルがあるトンブリ地区にはルーフトップバーなどオシャレなお店も増えているし、ワンラン桟橋の近くには庶民の味方・ワンラン市場もあります。町中のピカピカのホテルでは得られない体験ができるはず。
チャオプラヤー川の向こう側、トンブリ地区
ワンラン桟橋から歩いて15分ちょっと
オール木造のウッディな魅力にあふれた建物
洗練されたレトロな装飾や家具
食事やサービスへの評価も◎
町中には出にくい
ホテル内やホテル近辺で時間を過ごす滞在型
一人旅にもぴったり
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1920年代の上海を彷彿とさせる美しい洋館、カボションホテル
場所:BTSプロンポン駅から徒歩7、8分
住所:14/29 Sukhumvit 45 Road Klongton Nua, Wattana Bangkok
料金:1泊2万円〜
最後に紹介するのは、2012年にオープンしたカボションホテル。
レトロホテルの場合、昔の建物をリノベーションしたというケースが多いのですが、カボションホテルはそうではなくて、1920年代のソフィスティケートされた上海をイメージして、一から作り上げたホテル。
わざわざお金をかけて昔風を追求した贅沢なホテルであります。
贅を尽くして完成させたレトロホテルなので、備品や調度品などどれをとってもテイストが一貫していて完成度が高い。上の画像でソファの前に置かれているのは、本物の古いトランク。経年変化が美しい「味」を醸し出しています。
ベッドのフォルムも魅惑的。真鍮のスタンドもレトロです。
お部屋は最も狭いツインスタジオで30㎡。
シングルベッドが愛らしい。どこを切り取ってもインスタ映えしそう。
このバスタブにはびっくり。こんなお風呂はじめて見ました。ここまでするかなー。インテリアデザイナーのEugene Yeh さんのこだわりがすごい。「他のどんなホテルとも違うホテルを造りたかった」という意気込みが伝わってきます。
食事スペースも圧巻です。天井からはたくさんの鳥かご。寄木細工のようなフローリングの美しさ。椅子のフォルムも独特です。
レトロな世界を表現しているけれど、新しく作り上げているので機能的にも不備がない。スタッフのサービスや清潔さ、食事の内容についても高く評価されています。
レトロのホテルにありがちな「交通が不便」でないのもいい。ま、料金は高いですが。
レトロ上海ワールドというと、チャイナタウンの上海マンションが思い出されますが、あちらはもっとデコラティブ。もっとスマートに洗練されたレトロホテルがいいわ、という方にはカボションホテルはイチオシです。
チャイナタウンの上海マンションについてはこちらの記事も参考にどうぞ。

BTSプロンポン駅からほど近いので交通至便
町の中心部にありながら静かで上品な趣
1920年代の洗練された上海の空気やインテリアを再現
デザイナーのこだわりが徹底された完成度の高い外観・内装
レトロワールドでありながらけっこう機能的
食事、サービスなども高評価
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